今回私たちは、夏休みの3日間を利用して、岩手県の盛岡市と宮古市に訪問し、事前に約束していた方々や現地で偶然出会った人たちと、その地域の特色が感じられるお店で食事をしながら、直接顔を合わせてお話ししました。現盛岡市副市長の中村さんのインタビューでは、10数年東日本大震災の復興の最前線で関わってきたお話をお伺いしました。また、「焙茶工房 しゃおしゃん」という中国茶のお店を開いた前田さんのインタビューでは、ある時中国茶に魅了されてから、自分でお金を貯め、一人で台北・廈門と美味しいお茶を求めて渡りあるいたお話をお聞きすることができました。(インタビューは別の記事で掲載されます!)大学の先輩にあたるお二人が、紆余曲折を経て大学卒業時には想像もできなかったような人生を歩みながら、充実し活力のある表情をされていたことは、進路を決めかね将来像がはっきりせず、不安を抱えている自分にとって、とても印象に残りました。
2日目に、宮古市を訪問した際には、津波に流されなかった歴史的な蔵を活用し、蔵の保存・現地住民の交流・文化の醸成などを目的として設立された映画館「シネマ・デ・アエル」で映画を鑑賞しました。そこでは、運営に携わっている宮古の方々や、町おこしのために東京から移住した大学生と交流しました。様々なバックグラウンドを持つ人々が運営に関わっており、彼ら・彼女らの熱量はすさまじく、非常に刺激になりました。これらの経験は、9月に東京・西荻窪で開いた映画上映会に活かされました。
最終日は、余った時間でゆっくりと宮古市を散策しました。何十年もの時間を感じさせるお家や納屋の木の枠組みの上から、洗練されたデザインのお店のロゴをコンクリートで重ねているような街並みは、街の歴史を人々の記憶の中に大切に留めながらも、新しい時代に進んでいく宮古という街のようすを感じられました。震災の記憶がかすかに感じられる一方で、昭和に「秋刀魚のまち」として栄え深夜も光が消えることがなかった宮古港は、力強く復興し綺麗に整備されて生まれ変わっていました。この三日間、震災から復興している道中にある街で様々な目標に向かって走っている方々と語り合えたことは素晴らしい経験となりました!