包まれる北京料理 -被包裹着的北京菜

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包まれる北京料理

私は北京で生まれ育ちましたが、祖父母はもともと南京出身で、20代の頃に都のはずれに根を下ろして、父も私もそのまま北京人となりました。北京といえば、日本人も中国人も頭に浮かぶのが北京ダックだと思います。

 北京ダックは、作る手順が面倒なだけでなく、使用する土窯が一般家庭に置くことが難しいため、北京人の食卓にはあまり見られない料理です。ですから、北京ダックを食べたいなら、レストランに食べに行く人が多いです。北京ダックのブランドは、「全聚徳」「便宜坊」「大董」などがあって、いずれも昔から皆に親しまれています。北京ダックを食べるときは、料理人が台車を押してお客様のテーブルまで行って、お客様の目の前で、湯気の立つ焼きたて北京ダックを、一枚ずつ薄切りにしていきます。鴨肉のほかにも、たくさんの具材が出てきます。包むための餅皮、ネギ、スティックキュウリ、哈密瓜、甜麺醤、砂糖…などから好みに合わせて選べます。甜麺醤をつけた鴨皮や肉を餅皮で包んで食べるとよいでしょう。鴨の皮はパリパリ、肉は厚く、甜麺醤の甘さ、キュウリのさわやかさ、ネギの辛さ、どれをとっても最高です。鴨肉を皮で巻いただけの食べ物なのに、そこからいくつもの味覚を感じ、素晴らしい味わいを楽しむことができます。

出典:http://www.lfjky.com/article-76669-164413.html

 前述の通り、北京ダックは餅皮で巻かれていますが、餅皮巻き野菜という食べ物をご存知ですか?答えは、春餅(chūnbǐng)です。春餅は北京の伝統的な料理で、立春に食べることが多いです。春咬(chūnyǎo)とも呼ばれ、春になって万物が蘇ることを期待する意味が込められています。北京ダックの複雑な調理に比べれば、春餅の作り方はずっとシンプルです。キャベツ、玉ねぎ、もやしなどの野菜は、茹でて水気を切り、少量のごま油、酢、塩で和えるのが一般的です。野菜も薄い餅皮で包んで一緒に食べます。とても美味しい北京料理です。

出典:https://cookidoo.at/recipes/recipe/de-AT/r339982

 北京料理は、鴨肉や野菜を餅皮で巻くだけでなく、豆腐皮で具を巻いた料理もあります。例えば、京醤肉絲(jīngjiàngròusī)は、豚肉の赤身の細切りを豆腐皮で包んで食べます。言い伝えでは、1930年代、北京・紫禁城下で豆腐を売って生計を立てていたおじいさんと孫が、食欲を満たすために細切れの豚肉を豆腐皮で包んで、北京ダックのように丸めたのが始まりとされています。それを食べた孫はあまりのおいしさに驚いて、京醤肉絲は徐々に世代を超えて広がり、有名な「老北京菜(昔ながらの北京料理)」になりました。北京ダックはローストした鴨肉を客が好みに合わせて甜麺醤につけて食べるのに対して、京醤肉絲は豚肉の細切りと長ネギを甜麺醤で炒めものを、お客がそのまま豆腐皮で巻くだけでよいのです。簡単に作れるので、親が家で作ることもよくあります。豆腐皮がなくても、ご飯と一緒に食べれば十分美味しく食べられます。

出典:http://www.jyyrtd.com/jjc-zr/1674.html

 以上、三種の北京料理を簡単に紹介しました。東京などで北京料理店は四川料理店ほど多くないですが、故郷を懐かしむ私は、街の片隅にある北京料理レストランを探し求めて、食欲を満たすことが多いです。ご興味のある方は、ぜひこれらの「包まれる」北京料理をお試しください!

 

中国語原文

被包裹着的北京菜

虽然我是北京出生,北京长大的北京人,但是我爷爷奶奶原本祖籍是南京祖籍,他们20几岁的时候随着北漂热潮,在皇城边上扎根下来,我爸和我便也顺理成章地成为了北京人。说到北京,无论是日本人还是中国人,第一印象总是少不了北京烤鸭。

北京烤鸭并不是北京人饭桌上的常见家常菜,因为制作它的步骤不仅繁琐,而且所用的土烤炉在寻常人家中很难安置。所以,一般大家都是去饭店去吃烤鸭。像全聚德,便宜坊,大董等烤鸭品牌,都是大家耳熟能详的老字号。吃烤鸭时,师傅会推着小车到客人桌旁,当着客人面前,将装着冒着热气刚出炉的烤鸭,一刀一刀切成薄肉片。除去烤鸭,还会上一堆配菜。像薄面皮,京葱,黄瓜条,哈密瓜,甜面酱,白砂糖…客人可以按照自己的喜爱挑选,和蘸上甜面酱的鸭皮或鸭肉,一起用薄面皮包裹起来,送入口中。入口既有鸭皮的脆韧,鸭肉的厚实,也有甜面酱,黄瓜条的清甜,再加上葱的辛辣。一个小小鸭肉卷,给人多重味觉享受,滋味妙不可言。

如上所介绍,北京烤鸭是薄面皮卷鸭肉,那你们知道薄面皮卷蔬菜是什么吗?答案是春饼。春饼也是传统北京菜的一种,常在立春这天食用,又称咬春,寓意对春天到来,万物复苏的期待。相比烤鸭的制作复杂,春饼的制作可就简单多了。一般将圆白菜,洋葱,豆芽等蔬菜用开水烫一下,捞出沥干水,加入少许香油,醋,盐拌匀就可以了。也是用薄薄的面皮将各种蔬菜包裹在一起,一起食用,也是十分好吃的北京菜。

北京菜不仅有薄面皮包鸭肉,包蔬菜,也用豆腐皮包菜一起食用。像京酱肉丝,它就是用豆腐皮包瘦猪肉丝一起食用的。相传在二十世纪三十年代,北京皇城边下,一对靠卖豆腐为生的祖孙,为了解馋,用家中贩卖的豆腐皮包裹瘦猪肉丝,仿照烤鸭卷起来。孙子一尝,惊为天人的好吃,于是京酱肉丝也慢慢流传下来,成为著名的老北京菜之一。与烤鸭不同的是,烤鸭是烤好的鸭肉,依照客人自己喜好自己蘸取甜面酱。而京酱肉丝则是直接用甜面酱炒瘦猪肉丝和葱丝,以菜的形式端出,客人直接用豆腐皮卷肉丝就可以了。因为制作简单,平时家中父母也常常会自己炒制,即使没有豆腐皮,搭配米饭也足够好吃。

北京菜自成一派,简单介绍了三种菜色。虽然在东京或者其他地区,北京菜馆不如四川菜馆那样多。但是,思乡心切的我,常常会特意去寻找小角落的北京饭店去解馋。有兴趣的同学,也一定要试试这些包来包去的北京菜!

 

茶話日和