南京の市場でお店の店主やお客さんにインタビューをしてメモを撮っている私。日本では見られない光景と沢山出会えてとても刺激的でした!!!
私たちは3月上旬、中国の南京に一週間滞在し南京大生と一緒にフィールドワークを行いました。人々の「生活史」をテーマに様々な人から話を聞きましたが、その際に、相手の国籍や人種にとらわれず一個人として向き合うこと、自分が待つ先入観や固定観念を認識してそれらを極力排除すること、を意識しました。南京での経験によって私自身の価値観や考え方は大きく変化したように感じます。
最大の変化は、物事を考える際の主語です。南京研修へ行く以前の私は、「中国人って気が強いのだろう」「中国人は日本人に対してどのような態度を取るのだろうか」というように「中国人」を主語にして考えていました。しかし、南京大生との交流や現地の方々とのやりとりを通して、「〇〇さんはこう考えているのか」「〇〇君はあの子とは違う反応だな」など一人一人を個人として捉えていることに気がつきました。一口に「中国人」と言ってもたくさんの人がいます。私たちが訪れた南京も中国の一都市に過ぎませんし、私が実際にお話しした方もごく少数です。一人一人異なる背景を持ち、一人一人違う考え方をする。私たちの身近な人たちのことを考えるととても当たり前のことですが、自分とは無縁の未知の集団のこととなると、無意識にひとくくりにして決めつけてしまっていました。先述したフィールドワーク中の意識のおかげもあって、「中国人」としてではなく「南京で生活を営む一人の人間」として現地の方々と出会うことができたことが今回の大きな成果の一つだと感じています。
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平柳 智明